事業の見通し 〇〇か月で黒字になる予定です

1.公庫はこの項目でどんなことを知りたいか
「事業の見通し」における売上、原価、経費の予想の目的は、創業する事業が経済的に持続可能かを判断するためです。売上計画の現実性は特に重要で、具体的な根拠や背景を示すことで、事業の信頼性や実現可能性を評価します。

2.書くあたっての注意点
特に留意すべきは売上計画が現実的であるかどうかです。非現実的な売上を提示して相手を失望させないよう、計画の根拠や背景を理論的に明確に説明し、融資相談先と議論できる状況を整えることが重要です。
現実的な売上予想を作成するためのアプローチとして、以下の方法があります。
・市場と競合企業の調査: 競合企業の売上、価格、商品、サービスを調査し、その結果を基に売上予想を立てる。
・過去のデータの確認: 事業内容に関する経験があれば、過去の売上データを参照して予想売上を作ります。イベントや季節の影響により売上が変動することも確認します。
・明確な仮定による計画: 売上計画を立てる際の仮定を明確化します。仮定を設定する具体的な背景や手順を明示し、それに基づいて計画数値を導き出します。
・複数の計画の用意: 最良、最悪、最も現実的なシナリオを検討しその結果を積み上げます。

原価や経費に関しては、見積もりやその他の証拠を確実に準備してください。積算された費用項目とその必要性の説明が適切であれば(創業計画書の他のセクションで説明されていれば)、大きな議論は避けられると考えられます。

創業計画書の「事業の見通し」の表は非常に簡易なものです。内容が現実的かどうかの判断や合意を得られない場合に修正するためにも、売上、原価、経費について、それに積算される売上や費用項目を詳細に示すことができる表を他に作成し、その情報を計画書のフォーマットに合わせて整理すること(両方を提出すること)を推奨します(「事業の見通し」の詳細版フォーマットは、「参考」メニューに投稿してあります)。